販売代理店契約やコンテンツ作成の請負契約をした場合、商品やコンテンツの原データが手許に残ることがあります。
この場合の取扱いについては、どのようなことが考えられるでしょうか。
まず、商品については、在庫をすべて返品し、同様の業務を今後数年間行わないといったことが考えられます。
これは、契約数量後にも商品を販売され、それが原因でクレーム等につながると、委託者側に実害が発生します。
また、競合商品を無制限に販売することを認めると、委託者側の業績に影響することになるからです。
次に、コンテンツについては、著作権などの知的財産権の帰属を委託者にするといったことが考えられます。
これは、製作者にコンテンツの著作権を留保すると、出版物などの派生商品の販売をしたい場合には、製作者の承諾が必要となります。
そこで、委託者がコンテンツの派生商品を販売したいような場合には、著作権を委託者に帰属させることが必要となるからです。
この他にも、ライセンスが関係する場合の取扱いや秘密保持など、契約内容によって契約修了後の取扱いを慎重に検討する必要がありますので、十分に注意しましょう。