確定日付とは、その日にその文書が存在していたことを証明するものをいいます。
それでは、確定日付は主にどのような場合に使うのでしょうか?
まず、法律上要求されるものとして、債権を譲渡したときに第三者にも主張できるようにするために、債務者に債権譲渡の通知をする場合の通知や、債権譲渡についての債務者の承諾書があります。
これは、主に内容証明郵便で行います。内容証明郵便の日付も確定日付となるからです。
次に、抵当権設定などの担保権の取得が、租税債権との関係で法定納期限以前であることを証明するために、担保権設定契約書に公証役場で確定日付の付与を受けることがあります。
これは、担保権と租税債権の優劣について、法律上、担保権が優先するには租税債権の法定納期限以前に取得したものである必要があるからです。
最後に、時効中断のために確定日付を活用します。
時効が中断する事由の一つとして、「債務者の承認」があります。
債務者が作成した債務の承諾書のみでもその時効中断の効果が認められますが、作成日の立証を容易にするために、公証役場で確定日付の付与を受けます。
この他にも、保証契約で確定日付の付与を受ける場合などの活用方法もあります。
様々な場面で確定日付の活用が考えられますので、「日付」が重要な場合は確定日付の付与を検討しましょう。
なお、公証役場で受けられる確定日付の文書は、「私文書」に限られます。